人生で一番辛い買い物
2009年 03月 15日
私を見つけた Ms Gie のお父さんがそばに来て静かに話してくれた。
「Gieは 自分で息をしていないそうだよ。 呼吸器を外すと死んでしまうんだよ。 ドクターと相談して呼吸器を外すことに決めたよ。」
2日前は自分で呼吸をしていると一緒に喜んだのになぁ…
学校長がスタッフに Ms Gie の洋服を持って来るように指示をした。
学校長は Ms Gie の両親から、Ms Gie の着る洋服がないと相談されたそうで…
私には何のことか分からなかったけど、学校長と一緒に病院を出るとドレスショップに向かった。
新しい下着にストッキング。
まるでウェディングドレスの様な真っ白のロングドレス。
持ってきた Ms Gie の洋服は彼女の服のサイズを見るためのものらしかった。
そう Ms Gie の最後の洋服を買うために
その意味が分かった時、これほど辛い買い物は初めてだった。
Ms Gie に似合うドレスを探す間、涙が止まらず
学校長に手を引かれ、ターラックの街を歩いた。
似合うドレスなのに、一番着せたくないドレス。
まだ23歳でボーイフレンドとの結婚を夢見ていたけど、このドレスはウェディングドレスじゃないよ。