イゴロット式結婚式 2
2006年 04月 12日
料理は本当に肉料理しかなかった。かろうじてあった野菜は肉汁をたっぷり吸い込んだジャガイモがあるだけだった。
せっかく食事に呼ばれたのだからえり好みせずに料理を取った。一緒に行った日本人に「よく食べれますね。」といわれた。それは「チョコレート」と呼ばれる血を使った料理の一つだった。
しかし、これを食べるとなぜか分からないがフィリピン人はとても喜ぶ。それじゃあ食べるしかないだろう。
ここにある料理と近所の人が食べる料理は別らしい。
近所の人用の料理は外にある大きな籠に入れて、まるで餌のように置いてあった。
最初それが何だか気が付かなかった。
「やけにハエが飛んでいて、えらくこの籠に集っているな~」と思い、よく見るとご飯だった。
他の籠を覗くとパンシットや肉料理が入っていた。
私が写真を撮っていると年長者が寄ってきて「料理を作っているところを見せてやる」という。
怖いもの見たさでついていくと、裏山を登ったところに大きな鍋が5~6個火に掛けてあった。今、まさに料理を作っている。
驚いたことに料理を作っているのは全員男性だった。
確かにこの量の食事を作るのは肉体労働だろう。女性には無理だ。
目の前の籠から血が滴っている。
中を覗くと肉の塊がいくつも入っている。
そういえばダイアナが昨日裏で豚と牛を絞めたといっていたのはここのことのようだ。あら~そばには牛の皮が干してあるよ。
私も簡単に締められそうなので、そこにいた人たちにお礼を言って、早々にその場を引き上げた。